赤々と照らすランタンの燈、炎がゆっくり燃え立つ蝋燭、煙草に火をつけるマッチの焔。
晩秋の『水谷一子ワイヤーアート展』は訪れた人たちを驚かせた。
小さなLED電球を使い、‘燿‘と題した今展はいろいろな‘灯り‘と
それに寄り添う人々を真鍮の線で表情豊かに描いた。
‘灯り‘は古より平面や立体作品で陽と陰を表現する際でのツールであり、 装置として使われている。表面に光沢を持つ直径1㎜ほどの真鍮は、 かすかな光にも反射しおぼろげな造形を空間に浮かび上がらせ、 その影は光のあて方によって大きくなったり動画のように動いたり、 顔の表情までが変化する。僅かな線だけで描く人物が立体像として完成されているからであろう。 作家は灯りを使って静と動を表現したのだろうか。
線だけの像は細くて淡い存在でしかない。 しかし、それぞれの影を、観る人の脳裏に映る影絵と見立てれば、 不動の存在感が見得てくる。それは作家の理想とする人物像でもあるかもしれない。
gallery noivoi
‘灯り‘は古より平面や立体作品で陽と陰を表現する際でのツールであり、 装置として使われている。表面に光沢を持つ直径1㎜ほどの真鍮は、 かすかな光にも反射しおぼろげな造形を空間に浮かび上がらせ、 その影は光のあて方によって大きくなったり動画のように動いたり、 顔の表情までが変化する。僅かな線だけで描く人物が立体像として完成されているからであろう。 作家は灯りを使って静と動を表現したのだろうか。
線だけの像は細くて淡い存在でしかない。 しかし、それぞれの影を、観る人の脳裏に映る影絵と見立てれば、 不動の存在感が見得てくる。それは作家の理想とする人物像でもあるかもしれない。
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