文字をなぞることから制作がはじまる
とりとめのないつぶやき
そこから一人芝居が繰りひろげられる
やがてとまどいながら かい間見えてくるもの
小さな魚、スイミーのはなし、砂漠の砂粒
私は70億人の一人であるということ
須知鏡子
とりとめのないつぶやき
そこから一人芝居が繰りひろげられる
やがてとまどいながら かい間見えてくるもの
小さな魚、スイミーのはなし、砂漠の砂粒
私は70億人の一人であるということ
須知鏡子
経年により少し黄色っぽく劣化する新聞紙、
その色が好きと作家は語った。
パネルに貼り白くペイントすると
伝達するための文字が異なる意味を持ってくる。
さらに、ペンで描いた無数の不規則な模様が
静かに何かを語りかけてくるようでもある。
私には宇宙に広がる星雲または宇宙から見た地球に見える。
作家のことばにある『スイミー』のフレーズは、
大海原の魚群を想像する。
最新作は楕円形のシード(種)を大きく描いている。
種は太陽と大地のエネルギーを受けて
育ちまた次の種を造り出すことで、
生命の循環を繰り返している。
ひと粒ひと粒の小さな種が「いのち」の遺伝子を継承していく
大きなうねりとなるように見えないか。
さまざまに想いを馳せていると、
すっかり須知鏡子の世界観に迷い込んでしまったようである。
gallery noivoi
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