今回の展覧会「フィッシャームーン 月の旅人」は、ドイツのバリトン歌手 フィッシャー＝ディースカウ（Fischer-Dieskau）が歌うシューベルトの歌曲「美しき水車小屋の娘」をイメージして制作した作品です。まだ学生だった頃、天文学者であり文筆家としても活躍された石田五郎先生のエッセイの挿絵として銅版画を制作しました。その一葉が今回の作品の原点になっています。あれから随分と時間は流れて、本当に様々な出来事を経験して来ましたが、「絵画」と「音楽」の出会いは、変わらずに自分の作品テーマのひとつであり続けます。石田先生の愛した星々と美しい音楽の世界、今回の作品展で表現できたらと思っています。

綿引 明浩



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