不在の存在
私は境界に興味があります。
人の身体でいえば、何処から「うち」で何処から「そと」でしょう。
相対するものともの、ものと空間の境目はどこでしょう。
早い話、その境界は無いのかもしれませんが、物と物、
対比するものの境のぎりぎりのところには
バランスという力が働いて、そのものの形を刻一刻と留めている気がするのです。
その境界(表層)を強く意識してその形を常々表現したいと思っています。
「ゆりかごのうた」
外から透けて見えるガラスのギャラリー
外壁が美しく有機的な膜のように見え、
イメージが湧きました。
ギャラリー自体をゆりかごと捉え、
北原白秋「揺籠のうた」をモチーフに、
ゆりかごの中を表現します。
Yoriko Yoneyama